【すでに52%が社内指摘を経験】総務省ガイダンス対応を後回しにするリスクと、事前対策がもたらす3つのメリット
「当社の広告は本当に安全なのか」総務省が公表した『デジタル広告の適正かつ効果的な配信に向けた広告主等向けガイダンス』を受け、経営層から広告配信のリスクについて確認を求められる企業が増えています。
日々の獲得単価改善やCV数の確保を優先するあまり、「目立ったトラブルも起きていないから」と対応を後回しにしがちですが、不適切な広告掲載は企業ブランドや信用を損なう経営リスクとして、もはや見過ごせない課題となっています。
実際に、消費者や取引先からの指摘をきっかけに経営層が問題を把握し、広告運用体制の見直しや担当部門への改善指示に発展したケースも存在します。問題が表面化してからでは遅く、企業として事前に対策を講じることが求められています。
今回実施したマーケター向けアンケート調査から、現場の認識と実際のリスク、そして経営層から説明を求められる前に取り組むべき対策について解説します。
調査概要
- 調 査 名:広告主のアドベリフィケーション対策実態調査
- 調査対象 :デジタル広告の運用・管理に携わる広告主企業の担当者
- 有効回答数:100サンプル(n=100)
- 調査時期 :2026年6月
- 調査方法 :インターネットアンケート調査
1. ブランド毀損のリスクは、すでに社内外で表面化している
ブランドセーフティ対策を後回しにしているマーケターの半数以上(55.2%)が、「目立ったトラブルが発生しておらず、対策強化の必要性を感じていない」ことを理由に挙げています。
しかし、同調査で「経営層や他部門、顧客から不適切な広告掲載について指摘や問い合わせを受けたことがあるか」を尋ねたところ、すでに52%の企業が「指摘・問合せを受けた経験がある」と回答しました。

また弊社が実施した消費者向け調査(※1)では、不適切な広告配信を目撃した場合、全体の78.0%のユーザーが企業・ブランドの印象が「悪くなる」と回答しています。
※1:広告の「配信先」で効果が激変?興味があっても77.8%のユーザーがクリックをためらうデジタル広告の盲点
運用の現場が「問題ない」と判断していても、消費者からの静かな印象悪化や、カスタマーサポート・経営層への直接的なクレームなど、インシデント化のリスクはすでに身近で発生していると捉えるべきです。
2. 運用がブラックボックス化していることへの「責任」
過激な動画や不適切サイトへの広告露出が発覚した際、「代理店に任せていたので知らなかった」では済まされません。
調査では、不適切な配信について指摘を受けた際、半数以上(51%)の担当者が「その場で状況を把握・説明できない」と回答しています。これは、自社の広告がどこに出ているかのコントロールを完全に失っている状態です。
さらに深刻なのは、いざインシデントが起きた際の責任の所在です。トラブルが社内で発覚した場合、79%の担当者が「社内で責任を問われる(うち36%は評価に直結する強い責任)」と答えています。
経営層やガバナンス部門のブランド保護意識は年々高まっています。万が一インシデントが起きれば自身の責任問題に直結すると明確にわかっていながら、目先の数値を理由に配信先の管理を放置し続けることは、マーケターとしてリスクの高い判断と言わざるを得ません。

3. 事前のリスク対策がもたらす3つの現実的メリット
総務省ガイダンスを踏まえ、配信先を適切にコントロールする管理体制を構築することは、日々の業務を守る以下のメリットをもたらします。
① ブランドを守る「インシデントの未然防止」
事前の配信除外の仕組みを整えることで、過激な動画や不適切サイトへの露出を根本から防ぎます。消費者の印象悪化を防ぐだけでなく、社内や顧客からのクレーム対応、代理店への事実確認といった、本来不要な業務を発生させません。
② 無効トラフィック排除による「実質的な広告費の最適化」
配信先を管理することで、MFA(広告収入を得るためだけに大量生成された低品質サイト)への露出やBotによる無効クリックを事前に抑制できます。全米広告主協会(ANA)の調査(※1)では、オープンウェブにおける広告投資の約15%がMFAサイトに流入していると報告されています。こうした意図しない流出を抑え、実体のある見込み客へ予算を集中させることが可能です。
※1:ANA「Programmatic Media Supply Chain Transparency Study」(2023年)
③ ブラックボックス運用からの脱却と「透明性の確保」
自社で配信面をコントロールする体制を持てば、万が一社内外から問合せがあった際にも、「どのような基準で配信・除外しているか」を即座に説明できます。代理店任せの状態から脱し、経営層に対しても健全な運用体制を証明できるようになります。
おわりに:現場任せの運用から脱却し、正しい予算配分へ
Momentumでは、独自の解析データベースと動的ブロックリスト「HYTRA」を通じ、最新の低品質サイトやブランド毀損リスクのある配信面をあらかじめ除外する環境を提供しています。
まずは自社の広告配信において、どれほどの無駄やリスクが発生しているのか。現状の実態を把握することから始めてみてください。
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本記事でご紹介した調査データの詳細や、他社の対策状況・責任の所在に関する実態をまとめたレポートをご用意しております。自社の運用体制のチェックや、社内・代理店との調整資料としてご活用ください。