他のWeb広告にはない特徴を持つYouTube広告を、自社の目標達成のために活用するには、まず何から検討を始めるべきでしょうか?豊富な広告フォーマットや充実したターゲティング機能について理解した上で、広告を配信する目的を明確にすることが重要です。
本記事では、YouTube広告の特徴や広告フォーマットの種類、課金形態、費用目安、広告配信の設定手順、YouTube広告の効果を高めるポイント、効果測定の方法などを、わかりやすく解説します。YouTubeへの広告の出し方を検討する際の参考にしてください。
YouTube広告の特徴
YouTube広告の主な特徴としては、以下の3点が挙げられます。
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3つの特徴について、以下に説明します。
1. 幅広い年齢層のユーザーにアプローチできる
Googleが2022年10月に公表したYouTubeの国内月間ユーザー数は7,000万人で、そのうち45~64歳のユーザーは2,500 万人以上です。若年層だけでなく、シニア層も含めた幅広い年齢層のユーザーに向けた広告を配信できることは、YouTube広告の大きな特徴です。
2. ユーザーの属性・興味分野に基づいたターゲティング機能
YouTube広告には、多種多様なターゲティング機能が用意されています。自社の商品・サービスに合ったユーザーに向けた、効率的な広告配信を実施できます。
YouTube広告の主なターゲティング項目は、以下の通りです。
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3. 広告の配信状況をリアルタイムで確認できる
YouTubeのアナリティクス機能やGoogle広告のレポート機能を利用することで、YouTube広告の配信状況をリアルタイムで確認できます。配信状況に応じて、広告のターゲティング設定や入札価格などの見直しを迅速に実施できます。
YouTube広告の9つの種類
YouTube広告には、以下の9つの種類があります。
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各広告の主な特徴を説明します。
≫≫ 広告運用におけるホワイトリスト配信について注意点もあわせて解説
1. スキップ可能なインストリーム広告
スキップ可能なインストリーム広告は、動画再生前後と途中に配信される動画広告です。再生開始から5秒が経過すると、広告がスキップできるオプションが表示されます。
スキップ可能なインストリーム広告の配信場所は、以下の通りです。
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2. スキップ不可のインストリーム広告
スキップ不可のインストリーム広告は、動画再生前後と途中に配信される15秒以内の動画広告です。この広告はスキップできないため、広告のメッセージ全体をユーザーに伝えられます。
スキップ不可のインストリーム広告の配信場所は、以下の通りです。
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3. インフィード動画広告
インフィード動画広告は、ユーザーがYouTube動画を見つける画面に配信される広告です。広告動画のサムネイル画像やテキストで構成されて、ユーザーがクリックすると広告動画が再生されます。
インフィード動画広告の配信場所は、以下の通りです。
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4. バンパー広告
バンパー広告は、動画再生前後と途中に配信される6 秒以内の動画広告です。スキップは不可となっています。バンパー広告の配信場所は、以下の通りです。
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5. アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は、モバイル端末専用の動画広告です。音声なしで再生が開始され、ユーザーが動画をタップすると音声が再生されます。アウトストリーム広告の配信場所は、以下の通りです。
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6. マストヘッド広告
マストヘッド広告は、Web上のYouTubeやYouTubeアプリ、YouTube TVのトップページ上部に表示される動画広告です。音声なしで自動再生され、再生終了後に動画がサムネイル表示になります。再生中の動画、またはサムネイルをクリックすると、動画広告の再生ページに移動します。
マストヘッド広告の配信には、Google営業担当者を通じた予約が必要です。マストヘッド広告の配信場所は、以下の通りです。
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7. オーバーレイ広告
オーバーレイ広告は、再生中のYouTube動画下部に表示される広告です。バナー画像とテキストの2種類の表示方法があります。オーバーレイ広告の配信場所は、以下の通りです。
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8. 動画アクションキャンペーン
動画アクション キャンペーンは、YouTube広告の自動キャンペーンを使って、YouTubeやGoogle動画パートナーからのコンバージョンを促進する広告配信方法です。使用する広告フォーマットは、スキップ可能なインストリーム広告とインフィード動画広告の2種類で、動画の長さは10秒以上と定められています。行動を促すフレーズ、広告見出し、説明文を記載できます。
動画アクション キャンペーンの配信場所は、以下の通りです。
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9. YouTubeショート広告
YouTubeショート広告は、2022年5月の「Google Marketing Live」で導入が公式発表された、YouTubeショート向けの動画広告です。ショート動画とショート動画の間に配信されます。
YouTubeショート広告の配信場所は、以下の通りです。
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YouTube広告の3つの課金形態と費用相場
YouTube広告の課金形態は、以下の3つの種類に分けられます。
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それぞれの課金形態の仕組みと費用相場について解説します。
1. CPC(クリック課金)
CPCは、広告のクリック回数に応じて課金される形態です。ユーザーが動画広告のサムネイルまたは見出しをクリックすると、料金が発生します。
CPCの対象となる広告の種類と費用相場は、以下の通りです。
課金形態 | 対象となる広告の種類 | 費用相場 |
| CPC(クリック課金) | ・インフィード動画広告 | 2~20円/1クリック |
2. CPV(視聴課金)
CPVは、広告動画の再生回数に応じて課金される形態です。ユーザーが広告動画を30秒以上視聴するたびに、料金が発生します。30秒未満の広告動画では、最後まで視聴した回数が課金対象となります。
CPVの対象となる広告の種類と費用相場は、以下の通りです。
課金形態 | 対象となる広告の種類 | 費用相場 |
| CPV(視聴課金) | ・スキップ可能なインストリーム広告 | 3~20円/1再生 |
3. CPM (表示課金)
CPMは、広告がユーザーの画面に表示された回数に応じて課金される形態です。1,000回表示されるたびに、料金が発生します。
CPMの対象となる広告の種類と費用相場は、以下の通りです。
課金形態 | 対象となる広告の種類 | 費用相場 |
| CPM (表示課金) | ・スキップ可能なインストリーム広告 | 10~500円/1,000回表示 |
YouTubeに広告を出す5つの手順
YouTubeに広告を出す基本的な手順には、以下の5つの作業項目があります。
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それぞれの項目で必要となる作業内容を説明します。
1. YouTubeチャンネルに広告動画をアップロード
まず、広告用の制作動画をYouTubeにアップロードします。事前にGoogleアカウントとYouTubeチャンネルを作成し、チャンネルの管理画面上で広告動画のアップロードを実施します。
2. Google広告の管理画面で動画キャンペーンを作成
広告動画をアップロードした後に、Google広告のサイトにログインして、新しいキャンペーンを作成します。Google広告の操作画面に表示される「達成したい目標」の中から、自社広告に合った目標を選択します。次に、キャンペーンタイプとキャンペーンのサブタイプを選択します。
3. キャンペーンの詳細を設定
キャンペーンの目標とタイプを選択すると、画面に「続行」ボタンが表示されます。ボタンをクリックして、キャンペーンの詳細設定を行います。
詳細設定の主な項目は、以下の通りです。
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4. 広告グループを作成
キャンペーン内容の設定に続いて、広告グループを作成します。広告グループで設定する項目は、以下の3つです。
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5. 審査完了後に配信開始
すべての設定と入稿作業が完了すると、Google広告の審査が開始されます。この審査では、Googleが定める広告ポリシーを遵守していることがチェックされます。
Google広告は通常1営業日以内に審査が完了しますが、広告内容によっては多少時間がかかることがあります。
YouTube広告の効果を高める4つのポイント
YouTube広告の配信によって得られる効果を高めるポイントには、主に以下の4点があります。
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4つのポイントについて、具体的に説明します。
1. 広告を配信する目的の明確化
YouTube広告の豊富なターゲティング機能を活用するには、自社が配信する広告の目的を明確にすることが重要です。どのようなユーザーに広告を届けたいのか、何を目的として広告を配信するのかを慎重に検討した上で、YouTube広告を配信する目的を明確に定める必要があります。
2. ユーザーの興味を引く広告動画を作成
広告動画の効果を高めるには、ユーザーが興味を持つ動画を作成することが必要です。特にスキップ可能なインストリーム広告では、再生開始から5秒が経過すると広告をスキップできます。商品名や映像などを最初の5秒間に入れて、スキップを回避しやすい動画作成に取り組みましょう。
3. ターゲティングの条件を慎重に検討する
自社広告に適したターゲティングは、YouTube広告の運用を成功させる重要ポイントのひとつです。自社がメインターゲットとするユーザー属性を具体的に絞り込み、ユーザーの興味・関心分野や年齢、性別などのターゲティング設定を行います。
4. 広告配信後に効果測定を行って運用方法の改善に活かす
YouTube広告の運用開始後は、YouTubeアナリティクスやGoogle広告のレポートを活用して、定期的に広告の効果測定を行います。効果測定によって自社広告の運用状況を細かく確認して、広告の運用改善を行っていきます。いち早く改善策を実施することで、YouTube広告の効果向上が期待できます。
YouTube広告の注意点
非常に多くのリーチを獲得できることの裏面
ご存知の通り、YouTubeはユーザーの投稿から成り立つプラットフォームです。最近では企業や番組制作のプロが作成したプロコンテンツも増えてきましたが、基本的にはアカウントさえあれば誰でもチャンネルを作成し動画コンテンツを投稿できます。さらに、コロナ禍を経てYouTubeの視聴時間は伸びています。つまり、「非常に多くのリーチを獲得できる」という最大のメリットがある広告プラットフォームになりました。
一方で、気をつけておきたい点もあります。
例えば、著作権コンテンツを無断でアップロードし視聴者数を稼ぐ違法チャンネルや、真偽の不明な情報を意図的に発信し、特定の属性へのヘイトを加速させるコンテンツなどです。これらは広告掲載に適さないだけではなく、広告費がそれらのチャンネル運営者の収益になってしまいます。
実際に広告を取り下げた事例
実際に広告を取り下げた事例もあります。2017年、ヘイト系の動画にマクドナルド、J&Jと言ったブランドの広告が掲載されてしまい、その結果として多数の広告主が相次いで広告の取り下げに至ったというものでした。また、日本でも「ファスト映画」と呼ばれる映画要約コンテンツを投稿していたチャンネル運営者が逮捕される事件もありました。
この様なこともあり、YouTubeはAIによる監視の厳格化やポリシーの厳格化を行ってきましたが、直近でもヘイトスピーチ系のチャンネルが多数削除されたという報道がなされたばかりです。
参考記事)
※https://www.afpbb.com/articles/-/3123836
※https://japan.cnet.com/article/35138084/
※https://japan.cnet.com/article/35156038/
広告を配信する側はリスク対策を行う必要がある
ポリシーが厳しくなったとはいえ、まだまだ広告配信に適さないコンテンツは存在します。広告を配信する際は、どのようなチャンネルに配信するのか、もしくはどのようなチャンネルに配信しないのか、計測や選択を行う必要があります。
例えば、下記のようなカテゴリには広告を配信しないほうがよいでしょう。
● 炎上:炎上しているコンテンツ、または炎上コンテンツをネタにしているもの
● 海外チャンネル:コンテンツが日本語以外で作られているもの
● アダルト:年齢制限の注意画面が出るもの、R18指定に該当するもの、性的な内容のもの
● グロテスク:事故映像や流血映像、昆虫食などショックを受ける可能性の高い内容のもの
● 著作権侵害:著作物を第三者が転載することで侵害しているもの(主に漫画や映画、テレビの転載)
● ネット右翼系(ヘイトスピーチ):時事問題や政治的な内容を含んだもの ※差別問題、国民投票など
● 子供むけ:子供むけに作成されたコンテンツ 関連リンク
ただし、広告が配信された全てのチャンネルをチェックして、上記のみをピックアップして除外していく、という作業は現実的ではありません。
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YouTube広告の効果測定方法
YouTube広告の運用改善に役立つ効果測定方法には、主に以下の3つの方法があります。
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それぞれの方法で実施できる効果測定の概要について紹介します。
1. Google広告のレポート機能を活用する
Google広告のアカウントをYouTubeチャンネルと連携させることで、YouTube広告の運用状況をGoogle広告が提供するレポートで確認できます。Google広告のレポートでは、主に以下の項目を測定できます。
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2. YouTubeアナリティクスを使った効果測定
YouTubeアナリティクスのデータは、YouTubeチャンネルを管理するYouTube Studioのメニューバー内にある「アナリティクス」を選択することで確認できます。YouTubeアナリティクスでは、主に以下の項目を測定できます。
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3. Googleアナリティクスを使った効果測定
Googleアナリティクスは、Google提供の無料のアクセス解析ツールです。GoogleアナリティクスとGoogle広告アカウントを連携することで、YouTube広告から自社サイトへの流入数やコンバージョン数、ユーザーの自社サイト内での行動などの分析が可能になります。Googleアナリティクスでは、主に以下の項目を測定できます。
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